菅山真次『「就社」社会の誕生—ホワイトカラーからブルーカラーへ』
久々の更新。
大著であった。
ただ、論文をまとめたものであるにしては、やや冗長であるような気がした。
労使関係論や日本的雇用慣行についての知識が少ないため、この本を充分に理解できたとは全く思えないが、(学校と)職業の接続面について、細かく分析されていて、面白かった。
気になった点は、以下の辺りか。
・「「就社」社会」とはなにか、ホワイトカラーからブルーカラーへの新しい雇用形態?の浸透がどのように生じたか、が結局よく分からなかった。先輩が言っていた通り、論文を加筆修正した部分と、最初と最後のマクロな文脈へつなげる部分の齟齬が埋められていない気がする。
・離転職と不良少年が結びついた理由は分からなくはないが、「適職」概念が現れてきたのはなぜか。
・上記と関連して、教育側の論理はどのようなものであったのか
勉強し直してからもっかい読みたい。
- 作者: 菅山真次
- 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
- 発売日: 2011/01/27
- メディア: 単行本
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