小谷敏・芳賀学・土井隆義・浅野智彦『〈若者の現在〉政治』

シリーズ本の2作目。


どの論考もあまりこれまでの研究が引用されておらず、かつ過度に分析的でないのは、まさしく〈若者の現在〉を示そうとしたからか。
個人的には辻・藤田論文と中西論文が面白かったかな。

若者の政治性は実はあまり語られず、〈非〉-政治性ばかりが(しかも巷で)語られるが、それは現実を反映した結果ではないだろうというのは想像できる。
若者の〈非〉-政治性ばかりあげつらって「もっと政治的になれ」というのではなく、若者の政治性の変遷(あるいは変わらなさ)を論じることが大事だと思う。
その点に関しては、きちんと配慮されている本だった。



「若者の現在」政治

「若者の現在」政治