苅谷剛彦+増田ユリヤ『欲ばりすぎるニッポンの教育』
対談本と言うよりは、啓蒙本といった印象。
明確な対立軸が設定されて、対等な立場で議論しているわけではなく、苅谷氏がちょっと上の立場にいるようなので。
苅谷氏の主張は、むやみに改革を語るのではなく、財政面や人材配置、あるいは学力という明確な基準の設定によって、土台を固めるべきだ、といったもの。
それに対し、増田氏は親の不安に寄り添い、不安を解消させるための方策として、フィンランドをモデルとした、学際的なカリキュラムや教員の専門性の向上etc.に親和的である。
まあ、上に挙げた2つはそれほど対立するものでもなくて、両立させていくべきなのだろうけれど、やっぱり対立してしまいがちな印象がある。
- 作者: 苅谷剛彦,増田ユリヤ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/17
- メディア: 新書
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